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子どもに人気の東芝未来科学館は「理系版」夢の国だった!

大手電機メーカーが運営する「科学スポット」。家電で培った最先端のテクノロジーに触れられる体験型の展示や、遊びながら学べる実験型のワークショップなどが充実し、子どもから大人まで楽しめるという。

それは果たして、科学に人一倍うとい筆者にも当てはまるのだろうか? 中学で理系の道を早々に捨てた科学オンチのライターが、神奈川にある「東芝未来科学館」を訪れてみた。

■ゲーム感覚で科学を体験「東芝未来科学館」

今回、筆者が訪れたのは大手電機メーカー「TOSHIBA」が運営する「東芝未来科学館」。

JR川崎駅から徒歩4分。駅前の大型複合施設「ラゾーナ川崎プラザ」に隣接しているため、ファミリーの姿も多く見られる。

館内は、3つのゾーンに分かれている。東芝のあゆみを振り返る「ヒストリーゾーン」。科学がもたらす未来の世界を体験する「フューチャーゾーン」。そして、実験やワークショップを通じて、子ども達が科学を楽しく学べる「サイエンスゾーン」だ。

まずは「ウェルカムゾーン」。巨大スクリーンでインタラクティブな映像体験を楽しめる……というと堅苦しいが、要は楽しいゲームコーナーである。

小学生に挟まれながら体験したのは「FUTURE DANCE」。画面上のキャラクターの動きに合わせて踊るアトラクションだ。いきなりの愉快なゲームで、科学へのハードルが一気に下がる。

■東芝の家電の歴史が凝縮「ヒストリーゾーン」

続いては、東芝のあゆみを振り返る「ヒストリーゾーン」。東芝の誕生秘話や、人々の暮らしを変えてきた家電の歴史について解説している。

こちらはロボットの祖ともいえる江戸時代のからくり人形「茶運び人形」や「弓曳童子(ゆみひきどうじ)」の実演コーナー。特に弓曳童子の方は、矢をとる→弓につがえる→的を射るという複雑な動作をゼンマイと歯車などの組み合わせのみで再現した優れモノだ。

発明したのは江戸時代後期から明治にかけての天才発明家で「東洋のエジソン」「からくり儀右衛門」などと称された田中久重氏(じつは東芝創業者!)とのこと。そんなキテレツ斎さまみたいな人が実在していたとは驚きである。

こちらは過去の東芝製品が並ぶエリア。人々の暮らしをアップデートし続けてきた、家電の歩みが一目瞭然。東芝ファン、家電ファンにはたまらないコーナーだ。

たとえば、写真左は1930年に製作された国産初の電気洗濯機「ソーラー」。洗濯容量は約2.7kgと、現在の洗濯機と比べると少ないようだ。ちなみに価格は370円。ずいぶんお安いのね、と思いきや、当時の銀行員の初任給が70円とのことで、現在の価値では100万超えというところか。一般家庭での購入は難しかったそう。

写真中央は電気冷蔵庫、写真右は電気掃除機のそれぞれ1号機。電気冷蔵庫はさらにお高い720円で、小学校新卒教員の年収に相当するという。なお、こちらは高価な代物だったため、家庭には普及せず、企業や病院などが主に購入していたようだ。

■未来のエネルギーについて知る「フューチャーゾーン」

続いては、「フューチャーゾーン」へ。こちらは、「エネルギーの未来へ」「まちの未来へ」「じょうほうの未来へ」と3つのゾーンに分かれている。

「エネルギーの未来へ」ゾーンでは、生活に欠かせないエネルギーのうち、環境にやさしい回転運動(火力・風力・原子力など)、化学反応(燃料電池)、半導体(太陽光発電)などの発電方法について紹介。磁石を使って実際に発電を体験する「ハツデントライ」など、学びよりも遊び寄りでとっつきやすい。

ちなみに筆者は、0.3mWh電気を生み出すことに成功。微量だが、それと引き換えにかなりの体力を消耗した。自家発電は環境にもいいしダイエットにもなる。

続いて「まちの未来へ」ゾーン。限られたエネルギーを無駄にしないための、暮らしの技術が学べる。

筆者が行っているのは「マチスキャナー」。ジオラマ化した街をタブレットで読み取ることで、発電所やさまざまな乗り物の仕組みについて知ることができる。ハイテク!

ほかにも、ビルの管理人になってエレベーターや照明&空調をコントロールし、省エネビルを目指す「ビルタッチ」や

足元に映し出されるアイテムをゲットし、オリジナルのスマートハウスを作っていく「スマートステップ」など、ゲーム要素を取り入れた展示が盛りだくさん。科学館というより、「かしこいゲームセンター」という感じだ。

ちなみに、隣の小学生の方が僕より立派なスマートハウスを作っていた。将来有望である。

こちらは、駅でおなじみの自動改札機。スケルトンになっていて、切符を読み取り通過するさまを可視化できる。可視化できたところで知識がない筆者には何が何やらなのだが、スタッフの方がちゃんと解説してくれるのでご安心を。

そして、「じょうほうの未来へ」ゾーンでは、デジタル化された世界をわかりやすく伝えるアトラクションが設置されている。

写真は「ナノライダー」。ナノサイズの視点を通し、スマホの半導体の中へ潜入。ライドを乗りこなし、たくさんのエネルギーを集めるミッションゲームだ。残念ながらミッションには失敗したが、微細化学技術のすごさは十二分に体験できた。

■実験で科学の不思議を体験!「サイエンスゾーン」

ラストは、実験や実演を通じて科学の魅力を伝える「サイエンスゾーン」。

写真は、電気を帯びた粒子を超高速に加速させる装置。「重粒子線治療や陽子線治療における最先端技術」なのだそうだ。なんでも、東芝では長年にわたってメディカル事業に取り組んでおり、特に重粒子線がん治療に注力しているという。科学の力は命をも救う!

こちらは、リニアモーターカーや医療用MRIなどに使われる「超電導技術」の実演コーナー。マイナス196℃の液体窒素を使って「超電導」を生み出す仕組みを、分かりやすく解説してくれる。

1日3回の「サイエンスステージ」も必見だ。この日のプログラムは「空気のサイエンスショー」。約6kgのボウリング球を空気の力で持ち上げるという手品のようなショーに、子どもたちの視線は釘付けになっていた。(※期間、曜日、時間帯によってプログラムが異なるため、当日のスケジュールはHPにてご確認ください)

最後に、東芝未来科学館の目玉アトラクションだという「静電気発生装置」も体験してみよう。50万ボルトの静電気が通ったボールに触れるというものだが……これ大丈夫? 死なない?

球に触るとビリビリ~!……といったことはなく、代わりに髪の毛が一気にざわざわして怒髪天を衝いた。スーパーナントカ人みたいでかっこいい! いやあ、科学ってオモロイですなあ。

■まとめ

というわけで、大人でも科学オンチでも夢中で楽しめた「東芝未来科学館」。とっつきやすいゲーム感覚の展示構成にしているのは、これからの科学を担う子どもたちに科学のおもしろさを知ってもらうためなのだろう。この場所をきっかけに、いつか未来の博士が誕生するかもしれない。

【スポット紹介】
東芝未来科学館
住所:神奈川県川崎市幸区堀川町72-34 スマートコミュニティセンター(ラゾーナ川崎東芝ビル)2F
入館料:無料

URL:http://toshiba-mirai-kagakukan.jp/

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